早朝、黒目川に霧が薄く漂っていました。冷え切った川面にゴイサギがたたずんでいました。じっと動きません。見ているだけで寒くなりました。かなりの距離があったのでアップでは撮れません。霧を生かして写真にすることにしました。薄い霧を霧らしく撮るのは案外難しくて、撮る角度を間違えると霧が写りません。霧ばかりのときをねらって撮ると、ゴイサギがぼやけてしまいます。
　そんなことを考えながらシャッターを切っていたら、ゴイサギが歩き出しました。近寄ってきます。しめしめ、アップで撮れるかもしれない。いよいよこれからと思ったところで、ゴイサギは飛び去りました。不意をつかれて、飛び立つ瞬間を撮りのがしました。