水鶏(くいな)現る2013/11/20

 市内でクイナを見ることができました。ここでは珍しい鳥です。警戒心が強い鳥で、すぐ繁みに隠れてしまいます。静かにして待っていれば表に出てきてくれますが、こちらがちょっと動くと、忍者のような速さで姿を消します。
 ツル目クイナ科。体長は、キジバト(33センチ)よりちょっと小さい29センチ。東北地方以北では夏鳥、以南では冬鳥とされています。でも、ちょっとわからないことがあります。
 「夏は来ぬ」という唱歌があります。この4番と5番に水鶏(くいな)が出てきます。 「棟散る川辺の宿の 門遠く水鶏声して…」(4番)
 「五月闇(さつきやみ)蛍飛び交い 水鶏鳴き卯(う)の花咲きて…」(5番)
 水鶏は夏の鳥になっています。歌の舞台は東北なのかといえば、どうもそうではなく、もっとも有力なのは京都・大原説だそうです。しかし、作詞した佐佐木信綱は古歌からつくりあげたようなので、大原で決まりとはならないものの、万葉集にも水鶏が出てくるので、奈良・京都あたりは舞台としてはぴったりです。佐佐木信綱は東北をイメージしていたとは思えません。奈良・京都あたりでは水鶏は冬鳥のはず。なぜ、夏の歌にでてくるのだろうか。かつては夏にもいたということなのか。
 俳句の世界では、水鶏は夏の季語です。
 頭がこんがらがってきます。
 
クイナ

クイナ

クイナ

クイナ

クイナ

コメント

_ ももごろう ― 2013/11/20 17:38

最後の写真の見上げる顔が愛らしいですね。
このアングルで、よくぞ逃げずに撮らせてくれましたね。
二枚目の、きゅっとあがった尾羽もカワイイですね。

_ Uta ― 2013/11/20 20:47

ずいぶん珍しい鳥が東久留米にもいるんですね~
それだけ自然が豊かなんですね。
環境が変わらないことを願うばかりです。
京都大原、確かに似合いそうです^^

_ ももごろう様 ― 2013/11/21 00:48

こんばんは。
私が高い位置からカメラを構えていたので、クイナは警戒してちらちらと見上げていました。地面にお尻をつけてしゃがみこんでいたので、警戒されたものの、逃げ出すほどではなかったのでしょう。立ってカメラを構えていたら撮れなかったと思います。
2枚目の写真は、首を伸ばしてお尻をあげる、いかにもクイナらしい姿だと思います。低い位置から撮れれば、もっとかわいいはずです。

_ Uta様 ― 2013/11/21 00:56

こんばんは。
クイナがいつまでいてくれるか、それが気になっています。
静かに見守っていれば春までいてくれるはずですが、脅かしたりすると去ってしまいます。東久留米では、いつでも見られる鳥ではないので、大事にしたいですね。

_ sato ― 2017/01/30 06:11

検索でこのページへ直接お邪魔しました。
「夏は来ぬ」のクイナは夏鳥のヒクイナ(緋水鶏)という鳥の事です。
よかったら調べてみてください(^^)

_ sato様 ― 2017/01/30 23:01

こんばんは。
わざわざコメントいただき、ありがとうございました。
とりあえずネットで調べてみたところ、
おっしゃるようにヒクイナという指摘がたくさんありました。
数年前、地元でヒクイナが越冬したことがあり、話題になりました。
クイナは東北地方以南では冬鳥ですね。
勉強になりました!

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