飛び立つホシゴイ2011/01/27

 2、3日姿を見なかったホシゴイ(ゴイサギの幼鳥)が、今朝は少し下流の土手にいました。最近はふらふら出歩くようになったのでしょうか。サギの中ではもっとも眼光鋭く、悪そうな人相(鳥相)をしています。片足で立っていたので、当分飛ばないだろうと思っていましたが、急にごそごそ動き出して、一気に飛び立ちました。
 これまで、このホシゴイは生活パターンがだいたい決まっていて、夜は支川が合流する暗渠の中にいて、午前9時すぎに表に出てきます。まず糞をして日向ぼっこをしてから対岸の木に向かって飛び立ちます。この間、約30分ほど。日没と同時に舞い降り、魚をとってから暗渠に入っていきます。
 今朝いた場所は、暗渠から100メートルほど下流でした。土手の枯れ枝にとまっていました。飛び立って対岸の枯れ枝にとまり、ごそごそ動いてから上流に向かって飛んで、いつもの木に行きました。この鳥が、おとなのゴイサギになるまでいてくれればいいのですが。

ホシゴイ

ホシゴイ

カワウ―これほどの違い2011/01/27

 カワウの写真を撮りながら、わからなくなることがあります。2枚の写真はいずれも飛び立つところです。しかし、鵜(う)の顔がずいぶん違います。
 写真上は頭が白いのに対して、写真下はまっ黒です。目の色も違いますし、写真上の目の下にはオレンジがあるけれども、写真下は黄色い部分が多い。どちらかがウミウということはないと思うので、この違いがさっぱりわかりません。一度、詳しい人に聞いてみなければいけないと思っています。
 中西悟堂氏の『定本野鳥記』(全8巻)を古本屋で見つけて、読み始めました。1895年に生まれ、1984年に亡くなっています。日本野鳥の会を設立した人です。この本の中に、「鵜の群棲」と題して、羽田にあった「黒田家の鴨場」のことが紹介されています。「鵜の概数は三千羽」とあります。この「鵜」はカワウです。黒田家の鴨場に隣接した「渡辺氏の鴨場」も紹介され、「白鷺の点、点、点―それも何千という数」とあります。ここでいう白鷺はチュウサギのことです。
 鵜であれ鷺(さぎ)であれ、恐ろしい数がいたものです。1935年(昭和10年)ごろ、それだけの鳥が羽田空港の近くいたことに驚きました。穴守稲荷に近い海岸のようです。ことし1月20日に放送されたNHKの「ブラタモリ」で羽田周辺をとりあげていました。かつては漁師町だったそうです。海水浴場もあり旅館もあり、今でいうレジャーランドのような雰囲気もあったみたいです。
 中西氏の本と「ブラタモリ」を重ねて見ると、賑やかな盛り場を抜けた海岸沿いに鴨場があった、ということになります。穴守稲荷は戦後、米軍に接収され、場所が変わりました。周辺の住民も強制的に移動されられました。住民は「48時間以内に立ち退け」といわれたことも、「ブラタモリ」でやっていました。
 羽田は多摩川の河口で、いまでもバードウオッチングが盛んです。一度、鴨場があった周辺を歩いてみたいものです。

飛び立つカワウ

飛び立つカワウ