冬場の黒目川は、水深が浅くなります。水に隠れていた石が頭を出し、ハクセキレイがそれを基地にして虫捕りに余念がありません。生きるために必死に飛び上がってユスリカを捕食しているのですが、端から見ると楽しそうに遊んでいるようです。
　以前にも書いたことがありますが、ハクセキレイは南下してきた鳥です。もともとは北海道から東北北部に生息していました。それも海岸だったようです。南下と同時に河川に沿って内陸にも入っていき、1970年代に関東、80年代には中部地方へと生息域を広げ、いまでは九州にまで到達しているらしい。しかも、夜間照明に集まる虫を食べて都市環境にも順応して数を増やしています。体長21cmしかない小さな鳥ですが、なかなかしたたかです。