コサギの走り捕り2011/05/23

 黒目川のコサギは、めっきり減ってしまいました。1羽か2羽くらいしかいません。どこかの水田にでもいってしまったのでしょう。
 数少ないコサギが、浅瀬で走り回っていました。ご苦労さん、といいたくなるほどよく走る。魚だって命がけなので、逃げ回る。コサギも腹ぺこなので、追いかけ回す。こちらは、カメラでコサギを追う。
 コサギはみごとに魚を捕りました。残念ながら小物でした。ひょいっと飲み込んで、また追いかける体勢に。後ろを向いて動き出したので、写真撮りは終わりにしました。
 
魚を追うコサギ

魚を追うコサギ

魚を追うコサギ

魚を追うコサギ

オイカワの産卵2011/05/23

 オイカワの産卵が始まりました。オス同士が追いかけっこをしているのを実ながら、牽制し合って産卵場所を確保しているのではないかと思いました。流れの速い場所を好む魚です。石のあるちょっと窪んだ場所がいいようです。
 メスがオスの下の潜り込みます。このタイミングが難しいようで、メスが下に入ってもすぐに別れてしまうこともしばしば。そのうちに、上下に重なり合ったオスとメスが動かなくなります。オスが体をねじり、体全体をふるわせます。産卵の始まりです。そのとき、オスのきれいな模様を見ることができます。オスはメスより体が大きい。
 1回の産卵時間は10秒程度でしょうか。周りにメスたちが寄ってきます。オスも入ってきます。産卵の頂点は、いちばん最後にオスが尾びれで砂を巻き上げる瞬間でしょうか。そうなると何も見えなくなります。
 水が澄んでいて、光の角度がよくないと、きれいな写真になりません。今回は、ねむい写真になってしまいました。
 
オイカワの産卵
 
オイカワの産卵

東日本大震災 鳥類保全にむけて2011/05/23

 山階鳥類研究所が、「東日本大震災に関する鳥類の保全に向けての提言」を文部科学省と環境省に提出しました。大地震が起きた当初、津波の襲来を伝えるテレビ映像に、鳥が舞っているシーンもあったことから、私なりに被災地の鳥たちはどうなるのか心配していました。大事な提言だと思うので、簡単に紹介します。(全文は、こちらから)
 「三陸沖は、海鳥の大規模な繁殖地となっている島を多数含み、海鳥の保全を考える上でとても重要な地域です」といっています。絶滅が心配されるクロコシジロウミツバメやヒメクロウミツバメなど、「海鳥の繁殖率の低下が引き起こされるおそれがあります」として、繁殖地の早急な現状把握を求めています。島々の多くが無人島のため、意識的に調べなければいけない、ということだろうと思います。
 原発事故による餌場の汚染が心配され、「非常に広範囲の海鳥が被曝(ばく)の被害にあうことが懸念されます」と訴えています。伊豆諸島で繁殖するアホウドリやオオミズナギドリは、繁殖期に三陸沖を頻繁に訪れるそうです。このため、「海鳥の遺体や放棄卵などを収集・分析することで、汚染の広がりをモニタリングする必要があります」としています。
 海鳥だけでなく、沿岸性鳥類や陸鳥についても、書いています。渡り中継地の現状に関する調査、コアジサシの繁殖地の関する調査の必要性を強調。
 すべてのグループに共通する課題として、奇形個体の出現や個体数の変動を長期にモニタリングすること、学術研究資料の被害状況を把握することも指摘しています。
 「提言」にあたって山階鳥類研究所は、「環境の指標としての野生鳥類への影響を調査することは、私たち人間の安全の検証のためにも重要です」といっています。同感です。野鳥だけでなく、野生動物や植物など自然環境全般にわたる調査も必要になってくるのではないかと思います。とくに原発事故による放射性物質の影響は、細か調べなければならないのではないでしょうか。