花はどこへいった2011/04/17

 いつものように、仕事帰りに夜の黒目川遊歩道を歩きました。北風が強くて冷たいこと。桜を見ると、花がな~い! あっても、申し訳程度です。朝の姿はどこへやら。風に飛ばされてしまったようです。川面には、無数の花びらが流れています。
 そういえば、古今和歌集には、散りゆく桜を詠んだ歌がたくさんあります。
 84番
  久方の/ひかりのどけき/春の日に/
  しづごころなく/花のちるらむ       (紀友則)
 113番 
  花のいろは/うつりにけりな/いたづらに/
  わが身世にふる/ながめせしまに   (小野小町)

 いずれも百人一首に採用されています。どうも、散る桜というのは、この時代(平安朝)あたりから日本人の心にしみわたっていったようですね。戦中は「花と散る」がもてはやされましたが、死を美化する時代は美しくありません。
 写真は15日朝、南沢湧水で撮ったもの。

散る桜

散る桜

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