オナガが舞い降りた2011/02/10

 オナガが数羽、地面に降りて餌を探していました。木の上では、柿の実のヘタをつついて、残った実を食べていました。
 オナガは群れで行動しています。1羽を発見すれば、近くにかならず何羽かいます。ただ、警戒心が強いため、なかなか近寄れません。写真を撮るときは、こちらはなるべく動かず、オナガが近づいてくるのを待ちます。
 ところが、中西悟堂氏の本を読んで、驚きました。古本屋で手に入れた『定本野鳥記』第1巻の口絵に、オナガやアカゲラ、ムクドリに口移しでビスケットを与える中西氏の写真が掲載されています。ヨシゴイは、散歩をする中西氏の後をついていきます。チュウサギが庭を歩き、トラツグミが室内で遊んでいます。中西氏は、鳥の生態を知るために一時、家で鳥を飼っていました。そこで学んだ知識や経験をもとに、「野の鳥は野に」を標語に野鳥の保護にとりくみ、日本野鳥の会を設立しました。
 その中西氏は、鳥を恐がらせてきた人間の側の問題を繰り返し強調しています。スズメがいい例で、人間が住むところにしかいないのに、人間との距離を保っているのは、長い間害鳥として大量に捕獲してきた人間の側に原因があるといっています。考えさせる指摘です。
 さて、オナガは東久留米市の「市の鳥」に指定されています。「(オナガは)スズメ目カラス科の鳥で、四季を通じて本市に生息しています。オナガどうしは仲がよく、力を合わせて事に当たるという習性があり市の鳥としてふさわしいといえます」というのが理由です。オナガは留鳥なので、1年を通して東久留米で見られます。日本では、本州の中部や関東以北に局地的に分布しているようです。かつては九州にもいたようですが、今はいないみたいです。

オナガ

オナガ