キリリとしたスズメ2011/03/29

 スズメというのは、レンズを向けると逃げてしまうので、彼らをごまかすのに一苦労します。対岸に逃げられた場合は、カメラをかかえたまま動かずに待っている。しばらくすると1羽、また1羽と帰ってきます。それでも動かない。初めに来るのは斥候役なので、彼らを絶対に脅かさないことが必要です。安全が確認されれば、スズメたちは集団でやってきます。動きを最小限にして写真を撮ります。そうやって撮ったのが「写真上」です。背景は黒目川。群を撮ろうと思って身体をねじった瞬間、逃げられてしまいました。こちらが観察されているようです。
 「写真下」は、気の茂みから出てきたところ。このときも、動かずに待ちました。そっとファインダーを目にあてて構えました。遊歩道の前なので、人が来たらおしまいです。少し前のめりになったところを撮りました。

スズメ

スズメ

福島原発事故と危険の予見2011/03/29

 東京電力福島第一原発が、あちらをたてればこちらがたたない異常な事態に陥っています。タービン建屋から外につながる行動に放射線に汚染された水がたまり、海に流れ出す危険にさらされています。一方、燃料を冷やすためには大量の水を注入し続けなければなりません。結局は、汚染水を海に投げ捨てる羽目になるのでしょうか。大気汚染、土壌汚染、海洋汚染の連鎖が広がるだけなのか。

東電の福島原発パンフレット
 1冊のパンフレットのコピーが手元にあります。東京電力が12年前、1999年2月に発行した『12世紀のエネルギーのために 福島第一原子力発電所』です。このとき、東電はどんな宣伝をしていたのか。記録しておくことも意味があるでしょう。
 「設備の多重化」と題して、次のように書いてあります。
 「原子力発電所の設備は安全確保のための機器が二重三重になっています。また放射能をとじこめる防壁は何重にもなっていて、仮に事故が発生しても放射能が外へでて周辺の人々に影響を与えることは考えられません」
 「地震対策」という項目もあります。
 「福島第一原子力発電所では、当地方の地震や高潮、津波についても過去数百年にさかのぼり調査し、これをもとに予想される最大級の地震に対しても、十分余裕をもって設計されています」
 ここで、国会の議事録を紹介します。上の東電パンフレットと読み比べてください。

事態を予見した国会質問
 質問者は、日本共産党の吉井英勝衆院議員。国会会議録検索システムを使って見ることができます。検索用に必要な情報を記します。
 平成十八年三月一日 第百六十四回国会衆議院 予算委員会第七分科会。
 この質問で吉井氏は、津波による「炉心溶融」「水蒸気爆発」「水素爆発」が起きる危険性を指摘しています。答弁者の「広瀬政府参考人」は、原子力安全・保安院長の広瀬研吉氏です。
 議事録は吉井議員のホームページからも入手できます。
 ○吉井分科員 今おっしゃった四分の話というのは、直下型で同時に津波が起こったときには、私はそういう発想も成り立つかと思っているんです。それをあながち否定しているんじゃないんです。しかし、チリ津波なんかのときには、そもそも周期が五十分なんですね。長いんです。そのときは、水位低下の状態が長時間にわたるわけです、二十分近くとか、あるいはもう少し長い場合とか。ですから、それは、今おっしゃったような簡単な話じゃない。
 ですから、確かに、津波が来れば、すぐその対策を遠くからの津波だったらとれるわけです。しかし、近くの津波の場合は、地震そのものの問題、浜岡でいえば冷却水管が破損されるということも含めて考えなきゃいけない。そういう深刻な問題を持っているということを考えて、しかし、その対策をちゃんととらなかったら、例えば、原子炉停止に時間がおくれ、崩壊熱除去の取水槽の水量が不足してしまったときは、これは私、余り大げさに物を言うつもりはないんですが、しかし、最悪の場合というのは、常にこういうものは考えなきゃいけませんから、最悪の場合には、崩壊熱が除去できなければ、これは炉心溶融であるとか水蒸気爆発であるとか水素爆発であるとか、要するに、どんな場合にもチェルノブイリに近いことを想定して対策をきちんきちんととらなければいけないと思うんです。最悪の場合は、崩壊熱が除去できなかったら、そういうことになり得るわけでしょう。
 ○広瀬政府参考人 原子炉施設の場合でございますが、まず、BWR、沸騰水型の場合には、原子炉停止時冷却系で原子炉の崩壊熱を除去いたします。これは、原子炉から出てまいります水蒸気を用いて、蒸気タービンで原子炉隔離時冷却ポンプを動かしまして、サプレッションプールの水で冷却をするというやり方で、これが機能すると考えております。また、加圧水型原子炉の場合も、同様な形で補助給水系を稼働させて原子炉の崩壊熱を除去できるというふうに考えております。
 ○吉井分科員 要するに、おっしゃったタービンを回す冷却系が、それ自身を冷却するのに冷却用の海水を使うわけですよね。それが失われてしまうということは、これはそもそも、その冷却機能が失われるということになるんです。とめた場合は比較的早くにその冷却水量は少し要らなくなったとしても、今度は内部の崩壊熱除去にそれは必要になってくるわけです。内部の崩壊熱の除去の分が一分間六十トンということで、これが失われてきたりすると、やはり深刻な問題になるわけですね。
 だから、最悪の場合は炉心溶融とか起こり得るということを念頭に置いて対策を考えなきゃいけないと思うんですが、そのことは一応念頭に置いての対策を考えるんですね。
 ○広瀬政府参考人 先ほど申し上げました蒸気タービンといいますのは、発電系のタービンではなくて原子炉隔離時冷却系のポンプを動かすタービンでございますので、そのタービンで補助原子炉隔離時冷却系を作動させるということになっております。原子炉の安全性のためには、停止した場合に崩壊熱を除去するということを第一に考えて対応することが重要だと考えております。
 ○吉井分科員 ですから、原子炉をとめるまでも、とめてからも、その冷却をする冷却系が喪失するというのが、津波による、引き波による問題なんです。
 あわせて、大規模地震が起こった直後の話ですと、大規模地震によってバックアップ電源の送電系統が破壊されるということがありますから、今おっしゃっておられる、循環させるポンプ機能そのものが失われるということも考えなきゃいけない。その場合には、炉心溶融という心配も出てくるということをきちんと頭に置いた対策をどう組み立てるのかということを考えなきゃいけないということだけ申し上げて…。

どこへ行ったダイサギ2011/03/29

 ここ数日、ダイサギの姿を見ていません。コサギの数も減り気味なので、どこかへ行ってしまったのかもしれません。冬羽から夏羽に変わったところを写真にしたかったのですが、今年も撮れない可能性が大きいようです。帰ってきてくれないかなあ。
 ダイサギの夏羽は、嘴が黒になり、嘴の付け根から目のまわりが緑色に変わります。飾り羽も出てきて、とてもきれいなんですが…。

ダイサギ

ダイサギ