ガビチョウ現る2015/05/20

 黒目川遊歩道をてくてく歩いていると、美しい囀りが聞こえてきました。複雑な鳴き方なので文字にできませんが、大きな声なので辺りに響き渡っています。ガビチョウにまちがいありません。一度聞いたら忘れないくらい印象的です。
 声はすれども姿は見えず…。声を頼りに場所を絞り込んでいくと、小さな藪のなかにいるようです。少し離れたところで表に出てくるのを待ちました。枝の隙間から姿がみえるだけでもいい。そう思った直後、囀る姿とともに姿が見えました(2枚目の写真)。大きく口を開けています。3回ほどシャッターを切ったところで、対岸の遊歩道に飛び去りました。手すりにとまっています(3枚目)。自転車が通りかかったので、今度は川辺に降りました。先日の台風による増水で倒れてしまった草の上にいます(4枚目)。美しくな~い、と思いながらもシャッターを切りました。
 とんとんとんと水の近くまで移動してから、ガビチョウは対岸の藪の中に消えました。鳴き声もしません。しばらく姿を見せないでしょう。ちょうどアオサギがいたので、対岸に移動してからアオサギをゆっくり撮り始めました。30分ほどすると、再びガビチョウの鳴き声が聞こえてきました。移動しながら鳴いています。出てきそうな場所で待っていると、姿を現しました(1枚目)。ここでやっと、まともな写真が1枚だけ撮れました。
 
ガビチョウ

ガビチョウ

ガビチョウ

ガビチョウ

 ガビチョウは、日本の鳥ではありません。鳴き声が美しいからと中国や東南アジアから輸入された鳥が、かご抜けして野生化しました。1980年代から関東地方を中心に増加傾向にあるといわれています。外来生物法で「特定外来生物」に指定されています。日本生態学会はガビチョウを「日本の侵略的外来種ワースト100」に入れて、「穀物など植物の食害と大音量のさえずりが問題視される」としています。ガビチョウが日本を侵略しに来たわけでもないのに、かわいそうですね。人間の仕業であることを忘れてはいけません。

その魚、誰にやるの?2015/05/20

 カワセミが行き交う黒目川の私的観察ポイント。チチチッと鳴きながらオスが下流から飛んできて、川の真ん中にあるコンクリートブロックにとまりました。ふっと左後方を振り返った途端に飛び出して、水中にダイブ。魚をくわえて元の位置に戻ってきました。電光石火の早業。さぞうまそうに食べるだろうと思っていました。
 魚をくわえたまま右を見て左を見て、あまにはアクロバットもやって、見せびらかしているようにも見えます。何度かくわえ直しましたが、魚の頭が前方に向いていきます。魚の尻尾はカワセミの喉の側にあります。飲み込む気なら、魚の頭は喉の側にくるはずです。だれかに渡すに違いありません。メスが近くにいるのか、これから飛んでくるのか。
 カワセミの体がぐっと沈み込んだ瞬間(6枚目の写真)、オスは上流に向かって飛び去りました。この場所は、オスばかりが目立って、メスがごくまれにしか見ることができません。メスがどこかで子育てをしていて、オスがメスに魚を運んでいるのか。これから番(つがい)になるために、メスへのプレゼントにするのか。どうもよくわかりません。
 この場所から100mほど上流に行くと、カワセミの姿が消えてしまいます。黒目川を大きく離れて、遠い畑の方に飛んでいくオスの姿を見たこともあります。人知れず子育てをしているかもしれません。
 
魚をくわえたカワセミ

魚をくわえたカワセミ

魚をくわえたカワセミ

魚をくわえたカワセミ

魚をくわえたカワセミ

魚をくわえたカワセミ